期待値について

期待値(その1) - 株式・投資・バックテストの日々
例によって今日もTBしてみる。期待値という言葉で表現されているけど、私の日記では平均損益にあたるかな。投資金額を1として、リターンがどれだけあるか。マイナスだったら損するし、プラスだったら利益がでている。私の「平均損益」の計算方法は全トレード分のリターン(マイナスも含む)を加算してトレード数で割ったもの。但しそれぞれのトレードのリターンは投資金額を1とした比で「平準化」*1している。100万で買って、101万で売ったら0.01(=1%)。
これはドクター・タープの本にあるように投資額を1とした比にするところがポイント。そのときいくら投資できるのかは、トレードそのものの性能には無関係なので。100万突っ込んで1万というのと100円突っ込んで1円は同じ性能と見ないといけない。

で、この期待値(=平均損益)を考える上で外しちゃいけないのが、トレードの平均期間とトレード回数。まあ、時間軸に対してお金の回転がいいか悪いかという観点。極端な話をすれば10年に1回しかシグナルは出ないけど1年持ってれば倍になるっていうシステムと毎週1回シグナルが出て、1週間で1%の利益がでるシステムはどっちが高性能か、という問いに答えられないといけない。

あんま突っ込んで調べてはいないけどシャープレシオってのがこのあたりを測る指標になるんだと思う。確か、無リスク投資のリターンを1とした比で表現された投資効率だったかな。今、国債*2が年利1.5%とかだった気がするので、年利2%の利益が上がるシステムで、同じ期間におけるリスクが年利相当1%とすると(2−1.5)÷1=1.33になるらしい。
http://401k.sumitomotrust.co.jp/dic/dic_23.html
まー、ここで言う「リスク」っていうのをどう捕らえるかが問題だけども・・・ 用語解説のページでは標準偏差だって話だけども1σなのか2σなのか書いていないところがにんともかんとも。まあ、1σなんでしょう、多分。

・・・でも、これまでさんざテストしてきているけど、平均損益−1σがゼロを上回るのがものすごく難しい。平均損益が2%だとしたら、標準偏差(1σ)が2.5%とかになっちゃうんだよ! これは損切を厳しくして利益はどこまでも伸ばすシステムほど顕著。損切と利食いどっちも小さいレベルに抑えると結果は拡散しないので標準偏差も収束していく。このあたりが難しいところ。1つ1つのトレードをばらつきがないようにしていくほど、利食いのレベルを下げざるを得ない。勝率を上げないと勝てるシステムにならない。幸いにも、利食いのレベルを下げるとそこで損失に落ち込む前に「拾い上げる」事が多くなるので勝率はあがる。その代わりR倍数は下がる。

まー、この辺は勝ちトレードの方が拡散していて、負けトレードが損切のレベルに集中して、歪度がキツイ分布になるから、正規分布を前提とした標準偏差で考えるのが、そもそも間違っているのかもしれない。あれかなー、負けトレードの標準偏差を当ててみればいいのかな。それならゼロより大きくなるんだけど。うーん。

まー、結論らしい結論は書けないけど、つれづれと書いてみました。

*1:明日この件についてもTBします。

*2:ま、国債が無リスク資産か?という議論はさておきw