おおきな台所 / 鶴谷香央理

今週のモーニングにちばてつや賞の準大賞作品「おおきな台所」が載っていた。12ページが3篇。5−6歳ぐらいのコドモが主役。なんつーか、もうほんとコドモ感がリアル。大人から見てどーでもいい事が楽しくて、バカで、一生懸命で、出来る事より出来ない事が多い*1。大きな制約の中で出来る事をがんばる姿が、「ああ、おまえらスゲーな」と思わせる。
ここで、ちょっと親には感謝しないといけないなーと思うのは、こーゆー作品を読んで楽しいと感じられるだけの、しあわせな幼児期を過ごさせてもらった事だ。今のご時世、子供の頃なんて思い出したくも無いなんて人も増えていそうだけど、そーゆー人はこの作品を読んで共感とか覚えるのは、難しいような気がする。
あー、なんだ。結婚して子供を作るというのは、このハッピーな世界の拡大再生産をするって事なんだろうな。でも、心配なのは、直接的な貧しさや心の問題で、ハッピーな世界が作れない世帯も少なくないんじゃないかという事だ。自分の世帯で子供を作って子供層の総量が増えてしまう事で子供層に対して投下されるリソースが薄まってしまう(資源は有限と考えるとそうなるよね)→全体としてハッピーの量が減るなんて事になったら、悲しい。せめてもの代償行為はUNICEFと足長募金に協力することぐらいだ。
なんてのも結婚できない人の苦し紛れの言い訳だけどなw

*1:だからこそ、出来る範囲の何かがコドモにとっては大興奮のイベントになる、ということかな。