暗号解読、読了

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

読み終わりました。ちょー面白かった! 前に文庫になってた「フェルマーの最終定理*1と同じ種類の楽しさ満載。数学を軸に、暗号の歴史を振り返り、最後には最新の数学、量子力学、コンピュータ科学の領域に切り込んでいく。そして登場する人物と周辺のドラマが、いい。ENIACより先にドイツ帝国エニグマ暗号を解読する為に軍が開発したコンピュータがあったとか、RSA暗号がやっぱり軍が先に開発していたとか、あとは中世のイギリス王室周辺のクーデターの話も面白い。PGPにまつわるゴタゴタとエシュロンの話なんかも。
・・・もー、とにかく全部面白いんだよ!w 特に量子暗号のあたりは、これだけ丁寧にフォローされているのはなかなかないと思う。しょーじき、1/4ぐらいしか把握できてないと思うけども;; でもまた、集中して読みたいと思う。あと、セキュリティ周りで暗号を扱う必要があって、勉強したい人もいいんじゃないかな。RSA暗号、DES暗号の仕組みなんかも説明されているし、なぜRSA暗号が採用されているのかも分かる。これはなかなかの良書だと思います。