のだめカンタービレの演奏者の手の表現がすごい

まあ、とっくの昔に語りつくされている事とおもいつつも書いてみる。まあ、暮れから正月にかけて一気に放送された分の#1〜#23まで観た。巴里編に入る前まで。で、序盤はあんまりなかった手の動きが後半結構出てくるようになって驚いた。素人の目なのでアレだけども、ちゃんとピアノの音と合っているようだ。そしてその手の動きが、明らかにのだめちゃん本人の体の動きよりも滑らか。これはどうやって作ったのか?

答えはCGなんだろうけど、CGつっても3Dモデル作ってモーションキャプチャするような、比較的枯れた技術とは違うんじゃないかと思う。あれは動きをとらえるマーカーをあちこちつけて、実際の人の動きを撮影、データ化して、3Dモデルにマッピングして動かすけど、四方八方にカメラを置いてマーカーの動きを立体的にとらえないといけないから、その為の専用スタジオが必要になる。それで捉えるのも体全体の動きで、手だけに的を絞ってやる技術は今はまだないんじゃないかなーと。

で、まあ、妄想だけども、これ普通にビデオとかで撮影した2Dの実写映像を元にCG処理(いわゆるトゥーンシェーディング?)してアニメに見せているんじゃないかなーと。それならCG処理のシステムができていれば比較的簡単にできる。音大の学生連れてきて、ビデオで撮影すればいいんだ。確か巴里編のだめカンタービレフィナーレの予告かなんかでオーケストラ全体をとらえるカットで全体が動いている所があるんだけど、これも同じ技術でできるよね。但し、こっちのシーンはディテールがボケているので、細かいテクスチャを貼るような事がまだできない、という技術的限界が見えちゃったのが残念。

ピアノ奏者の手の表現でびっくりしたと言えばピアノの森だけど、あっちは動画を全部人が起こしたはず。実際の演奏を撮影して手の動きをそっくりそのまま人の手で動画にしたらしい。これはものすごいマンパワー(金)がかかったはずだ。それだけにすばらしい作品になっていたけど、それに見合った収益が上がった事業だったかというと正直難しかったかなと思う。それが機械の力で楽をして、より高品質なものができるようになって、事業としてもペイするならハラショーだ。アニメにCGによる表現を取り入れるのは今後、いや、もうすでに日本のお家芸になってきたのかもね。コンピュータなかったら絶対できない合成とかすでにたんまり使っているし。OPの五線譜がタイトルをぶわーっと取り巻きながら流れていく所とかコンピュータがなければできない。

むかしはCGをアニメに埋め込むと、本当にショボくてゲンナリしたんだけどね。30年ぐらい前*1のゴルゴ13とか悲惨だったw ↓は3分ちょうどぐらいからが本編。

でもまあそこから始めて技術を積み重ねてきたから今がある。今どんなにしょぼく見える技術でも、ちゃんと育て続けないと花は咲かない。こーゆー技術が進むと役者を使って普通に撮影した後にアニメの映像に変換するなんていう手法ができたりするのかもね。ま、10年後、20年後を楽しみにしよう。

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*1:YouTubeのコメントによると1983年製作だから、27年前だ。なんかあまりにも自分がおじいさんになっちゃって笑っちゃうなw