ふたりごと自由帳

ふたりごと自由帳 (まんがタイムコミックス)

ふたりごと自由帳 (まんがタイムコミックス)

昨日ちょっと外出したときに、秋葉によってとらのあなで見かけたのでゲット。このあたりさわりのない四コマらしい絵で、昔四コマ誌を読んでいたときのフィーリングが懐かしくて手にとってみた。商業誌に連載したものじゃなくて、同人誌として発表したものを集めて本にした、ということで、なかなか商業誌ではやれない感じが漂ってきたりして、期待が高まる。

で、今日ちょっと喫茶店でコーヒー飲みながら楽しむ。

なんというか、一言でいうと大人の味、という感じ。四コマ作品って良くも悪くも薄味で、読んだあと5分もしたらどんな話だったかわすれちゃってもOKな内容だったりするんだけど、これは独特の苦味が存在感として残る。まあ、それなりに歳を重ねた人なら、誰でも覚えがあるバツの悪さとか寂しさとか後悔とか、そーゆーものを呼び起こす(なので、高校生以下の人が読んでも、理解不能な世界じゃないかな、これは)。でもまあ、最終的には「でも前向いていかないとな!」という方向に倒すので、わりと後味はさわやか。

なんだろう、半ページ〜2ページぐらいで終わっちゃうような、短い作品がだらーっと連なっていて、内容がこのフィーリングっていうのは、なんというか昔の俳句とかの世界に近いような感じがする。なかなか面白い味わいの作品でした。

id:perfectspellさんからTBを頂く。みてみるとこんな感想。

ひょっとして、短歌の歌集が一番近い?

やっぱ他の人の目から見てもそーゆーフィーリングか! と、ちょっとうれしい。まあ、短歌も俳句も川柳も、当時のポップカルチャーだったのかなーとか、思ったり。フト、枡野浩一さんの「石川くん」とか思い出しました。

石川くん (集英社文庫)

石川くん (集英社文庫)