アヒルと鴨のコインロッカー / 伊坂幸太郎

伊坂幸太郎に完全にハマっている。今回読んだ「アヒルと鴨のコインロッカー」も面白かった。

いや、面白かった、というのとは違うかもしれない。読んだ後に残ったのは、なんともいえない悲しい気持ちだったから。理不尽な暴力というのは特に理由も無く、でも確かに存在していて、特に理由も無く人を不幸にする。そんな悲しい現実を受け入れて、でも、自分にできることを、自分の信じる事を貫いていこうぜ、という物語だった。

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

アヒルと鴨のコインロッカー (創元推理文庫)

物語の全貌が終盤で一気に明らかになっていくんだけど、そこに「青空」っていう言葉があって、スガシカオの「青空」が、安直だけれども閃いた。iPodを操作して速攻でBGMを変更する(自分のライブラリがほぼ全曲はいっているのは、こーゆー時便利だ)。なんというか、もう、たまらなくマッチする。これはきっと、ドルジの気持ちだ。聞きながら読み進めていたけど、ちょっと喉がつまってしまった。

青空/Cloudy

青空/Cloudy

なんだか悲しい。でも、ただ悲しいだけじゃない。うまく言えないけど、「いいもの」もそこかしこにちりばめられていて、それと混ざっりあっているおかげで沈み込む一方というわけじゃない。情緒的にそーゆーのを味わいたいときにはいい本だと思います。

キーワードリンク手繰ったら映画にもなっている事が判明。

アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

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レンタル屋いってみようかな。小説では文章表現だから成立するトリックが仕掛けられているので、そこがどう処理されているのか気になる。ちょっと出てみよう。