明日の記憶

観た。切ないじゃないか。
もう5年以上前だと思うんだけど、22時からのTVドラマでも若年性アルツハイマー病をテーマにしたドラマ*1やってて、それも結構まじまじと観ていた。筋立ては同じなんだけど、こう、観た後のフィーリングは明日の記憶の方がぜんぜん複雑で深い味わいがあると思う。TVドラマの方は(もうタイトル忘れちゃったよw)最後施設に入所して、家族や近所づきあいのあった人とかが折をみて訪れるんだけど、やっぱり初対面に戻ってしまっている、というようなオチだった。最後にハッピー風味に無理にしようとして、なんだかこれ辛いのにものすごく甘い、タイ料理のタレみたいな感じですよ!とでもいうか。ラスト侍は、なんつーか、こう辛さの奥深さを味わわせる感じ。最後の映像が飛び飛びになる演出も効いていたと思う。
なんだろなー、やっぱさくらちゃんがユーコさんに代償として支払ったものと同じように*2、関係性が一番重いものなんだな、と。こーゆー、人を構成する要素が剥がれ落ちていく、という作品は深い。いろんな事考えちゃいますよ。まんがで、アルツじゃないけど、こーゆー「剥ぎ取られる」物語ではマンホール*3が面白かったな。あとはアルジャーノンに花束をとか、レナードの朝とか。こう、深くえぐる系のいいやつ、みなさんがんばって作ってください! 残さずおいしくいただくので!

あとまー、もっかい映画の話にもどると、最後のカットがすごいなと。なんかもー、すべてが凝縮された、とでもいうか。最後にあのカットを置く、というのは、すごいなと思います。

あー、初対面に戻るから明日の記憶なのか。なるほど、と、いまさら納得。

*1:コレでした。観てないけど、「私の頭の中の消しゴム」の下敷きになったらしい。

*2:xxxHOLiCのアレです

*3:マンホール 1 (ヤングガンガンコミックス)