年金年金と騒いでますが

思いつかなかったので新カテゴリ「ごたく」が登場。んー、まあ、いいやこれでwちと考えた末にNewsにすることにした。関連キーワードでみたららしいニュースもあったもんで。

 国民年金の保険料を1カ月分以上納めていない「督促対象者」が昨年度までの2年間で約1000万人もいることが10日、会計検査院の調べで分かった。同年金の加入者は自営業者や学生ら2200万人余(昨年度現在)で、その割合は全体の45%。滞納額は最も少なく見積もっても約1300億円に上るという。検査院は納付を促す制度などに問題があるとして、社会保険庁に徴収態勢を強化するよう指摘するもようだ。  (時事通信) - 10月10日18時0分更新

で、だ。今たまたま厚生年金関係の仕事をしてるんですが、次の厚生年金法改正なんかもやるんですよ。まあ、具体的な事務の内容とかが決まってなかったりして年度末にバタバタするってパターンが今から見えてガクガクブルブルなんですけど・・・

まあ、そんなことはさておき。最近民主党が元気ないように思える。ちょっと前まで年金未納とかでガシガシ攻撃してたけど自爆とか。で、今自民党政権がやろうとしてる年金制度改革と民主党が「だめだだめだ」って言うほどの彼らの制度内容がどんなもんなのか気になって。いやー、なんか、やっと政治家の人たちの政策ということについて具体的になにがどう違うのか理解できる脳みそになってきましたよ。これが大人?w

自民党政権政策

継続的な制度維持の為の政策は一口に言うとこんなもんだろう。

  1. 給付額を減らして、掛金額を増やす
  2. 自助努力に対する規制緩和と補助

まあその、1コ目はなんのヒネリもない、そのまんま。でも一番わかりやすいかもね。そもそも加入員と受給者のバランス見て掛金と給付を見直すってのは年金事務の基本というか王道だし。シンプルで、正当性のある内容だ。困るけどw だから2として、自助努力で個人年金企業年金がんばって!という話をしていて確定拠出型年金の規制緩和とかやってるわけだ。まだまだ制度が硬直してるっぽいので、もっと柔軟にしてほしいね。一度企業型にしたら個人型にできないとか。商品選択の幅せますぎるとか。いろいろと。

民主党政策(案)

継続的な制度維持は彼らも同じだけども、年金を一元化しようぜ!という事も言っている。無駄を減らせとかとも。でも核心部分を見ると。

  1. 消費税を財源にして最低保障年金を制定
  2. 所得比例年金を用意して、資金に余裕のある人はより多くの老後資金

こんな感じぽい。今の国民年金の保険料(掛金)を、払って下さい払って下さいって言うのダルいし、払ってくれないので、消費税で有無を言わさず徴収しようぜというアイディアらしい。まあ、「払わない」って人が消滅するのでこれは今の基礎年金(国民年金)の給付を保障しようってのはいいアイディアかも(今の政府の政策まだチェックしてないのであとで補わないとだけど)。掛金徴収の事務を国税と一体化させて効率化って話も、わからないでもない。
2番目の所得比例年金って要するに今の厚生年金と大差ない。ただ、厚生年金はその制度の歴史上の問題からものすごい制度が複雑になっててもうワケがわからない状態になってる。ここを整理した方が年金事務が効率化されてよりコスト減になるかもよ?というのもまあ、うなずけないことはない。
いや、あれ、ちょっとまて。消費税を財源とすると年金生活者も消費税は払うんだぞ? 結局給付減らして掛金増やすんじゃないかよ。

科学的な裏づけはどーなの?

結局のところ、民主党の独自性ってのは「役人に無駄な金を使わせない」ってほぼ一点だと思う。でもそれやってどれぐらいの節約効果があるのか。それでどれぐらいの人にいくら給付できるだけの財源となるのか。それが見えん。いろいろニュースで話題になるのは億とかの単位だけども、国民年金の支払準備金って兆とかの単位だろうし(ちょっとGoogleしてみたがズバリの資料でてこなかった)案外微々たるもんなのかもしれないんですよ(後から気づいたけども賦課方式だから支払準備金はあんまりないのかもしれない、ごめんなさい)。まあ、民主党のサイトでそのへん示してくるといいんだけど、いまいちみあたらん。
あと肝心の掛金と給付のバランスとか今後の人口比率の推移とか科学的な試算みたいなものも民主党のサイトにはみあたらなかったなあ。理念とかはいいんですよ。アイディアも。でもその、裏はとれてるのか?と。そこが怖いな・・・ じゃあ今の政府もそこんとこちゃんとしてんのかよ!ってのもあるが。なんか試算の数字いじったなんて話もあるしなあ。

今までの制度はどーすんの?

あとですね、実際問題、じゃあ今までの制度で掛金払ってた人はどーなるんだよ?と。厚生年金から新しい所得比例年金に移行するのに、システム構築だなんだかんだで金がかかるけど、その財源は? なに?プールしておいた年金つかってやるってのか? 厚生年金基金とかも、どーするんだよ? と、実務上の突っ込みどころは満載だと思う。だからといってじゃあ今までのままでいこうよってんじゃなくて、もっと精緻な裏づけをもって事を運んだ方が説得力がありますよと。でないともし万が一今後彼らが政権とってやってみたらうまくいかなくて「役人が協力してくれない。抵抗勢力だ!」みたいな話をするんですよ。ステキすぎ。

お金を払わない人には責任ないのか?

で、最近すごく思うんですが、国民年金の掛金払わない人が多い。で、みんな言うのが「どうせ戻ってこないから払わない」って言葉。それで本当に制度が破綻>国民年金は終わりですってなったらどうするんだろう? それは政府の責任? そうじゃないだろう。国会議員選んだのも、掛金払わなかったのも国民一人一人ですよ。そこのところをちゃんと自覚した方がいいんじゃないですかね。払わないからもらえない。当たり前の理屈だと思うんだけどねえ。

所詮は・・・

実は民主党のサイト見るまでは、かなり期待してたんですよ。なんせ年金についてはかなりいろいろ言ってたから。でもその中身は「理念」ってところ止まりで、とてもじゃないが説得力が足りない。「理念」だけなら自民党だって公明党だってリッパな看板掲げてますよ。だれだってケチつけられないような看板を。あれだけ言うからにはかなり精緻な裏のある政策と見通しがあるんだろうと思ってたんだけど、甘かった。所詮政治家なんて票取り合戦のうまい人たちなのかなあ。がっかり。