ふたつのスピカ終了
16巻が先月の終わりに出ていました。読みました。じんわりと心にしみてくるものがありました。
ふたつのスピカ 16 (MFコミックス フラッパーシリーズ)
- 作者: 柳沼行
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2009/10/23
- メディア: コミック
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なんというか、全編を通して感じたのは、柳沼さんが人の善性にささげた祈りみたいなものかなあ。いろんな事故や事件があって、多くの悲しみが生まれる。人が人を不幸にすることもある。でも、人にはほんの少しだけど、いい心と夢があって、明日をほんの少しだけ今日よりも良くする。そうあってほしい。そんな願いが物語になったものが、ふたつのスピカだったなあと。
巻末のほうに載っている「もうひとつのスピカ」に、柳沼さんがこんな事を書いていた。
これといった特技もない学もない
しょうもない自分ですが
もし
たったひとつだけ誇れるものがあるとしたら
それはきっと
ふたつのスピカ
です
本編もよかったけど、この言葉もよかったなあ。人の力に対する信頼を、ガスっと描き続けた9年間。本当にごくろうさまでした。私もこの本に出会えて本当に幸せだった。明日は今日よりも、ほんの少しだけいい日になるかもしれないな。