灰羽連盟13話感想

灰羽連盟13話を久々に観て、こう、じわーんと思うところがあったので、ちょっと日記でも書いてみる。

Blu-ray版出たのか… ま、それは置いておいて。

灰羽連盟。羽が生えてて、頭に輪っかが乗っている女の子たちが主役のアニメなので、割合能天気なお話なのかと思われるし、私も最初はそう思っていた。でも、実はそれがとんでもない間違いでした、ごめんなさいごめんなさいと言いたくなる内容に、後半からなっていく。13話が最終話で主役の女の子(=ラッカ)の保護者役みたいな先輩のコ(=レキ)が、自分の心と向き合うことを強いられる。彼女いわく「こんなにも暗く、汚れている」心と。嫉妬、打算、孤独、恐怖。いろいろなものが渦巻いているんだけども、これはやっぱね、どんな人でも持っている心なんだよw みんなが、誰しもが、薄汚く暗い心を持っているんだ。それでも多くの人が屋上から飛んだりせずに、どうにか人生と折り合いをつけている。それができるのは、自分で自分を赦すことができているからだ。

作品の中では「自分で自分を赦すことは出来ない」なーんて、話師のおじさんが言ったりするので、その呪いにかけられちゃうんだけど、現実の世界ではそんな呪いはないし、人には自動的に自分を赦す機能が初めから内蔵されている。それは、「忘れる」っていう事だ。最近、twitter見ていて「Webに残してしまったものは、忘れることができない。」なんて話があったので、「忘れることができなければ、人生は辛いな。」とか思ったんだけども、13話のレキを見ていて「ああ、忘れるって事は、自動的に赦すって事か!」と気付いた。これがないとね、本当に人生は辛いと思いますよ。いろいろの事情で自分で自分を赦すことができなくなってしまったら、きっと信仰を求めるんだと思う。

あと、レキの言葉で、なかなかに衝撃的なのがこんな言葉。

もう裏切られるのはいやなんだ!

怖かったんだ
もし心から助けを求めて誰も返事をしてくれなかったら
本当に一人ぼっちだとしたら!

ものすごい恐怖心だ。そしてこれも、みんなが持っている恐怖だと思う。これが恐ろしいと思うのは、やっぱり人は社会性があって、人との係わりの中でしか生きられないからなんだと思う。「お前なんていらない。どっかいけ。」なんて言われるのが、一番怖い。ほぼ「死ね」と言われたのに近いだろう。遊びって、なんだかくだらないと思っている人もいるだろうし、遊ぶより勉強したほうがいいとか、そう言われて育った人も多いはずだ。でも、実は遊ぶって、社会性という軸で見ると、自分自身の存在を認めてもらう為のすごく大事な事だなあと、言える。その点では勉強する=社会に奉仕・貢献できる能力を身につける努力をしているという事と、実は大差がない。どちらも人に自分を認めてもらう為の行いだ。
レキもさ、みんなに「良い灰羽だ」って言って欲しかったし、言ってもらえてそれが嬉しかったはずなんだ。でも、その背後には常に恐怖と暗い心があって、そのギャップに気付いた自分を赦すことができなかった。気付かなきゃいいんだけどなw 彼女がそうなってしまうのは、きっと彼女の繭の夢と無関係じゃない。最終話はまさに、そこが核心になっていくわけだけど、まあ、そこに具体的に触れるのは、人の楽しみを奪うのでやめにしておこうw

という事で、いっぱい遊んで、いっぱい仕事(勉強)して、いやな事はパっと忘れるのが、人生ハッピーに生きる秘訣だなと、13話を観て思いました! おしまい!