剣客商売4巻購入
剣客商売のまんが版です。3巻をコンビニで買って、完全にシビレました。でも一般書店でなかなか見かけないんだよなー。まだまだ時代劇コミックっていうのは傍流なのかなー。つーか、2巻と1巻買えないよー!!!と思っていたら4巻が平積みになっていたので速攻ゲット。原作を文庫本の表紙がとれるまで読んだ身としては、物語はもう知っているから問題ない。
しかし、いいなー、この絵。時代劇のコミカライズもすごく質が高まってきていると思う。「乱」みたいな専門誌だけじゃなく、一般誌や青年誌でも時代物のまんがが1つぐらい載るようになったしな。でも、剣客商売のまんが版が盛り上がらないというところに、一抹も二抹もさびしいものを感じちゃうな。
ま、嘆いていても仕方ないか。
で、「絵がいい」という話。今までも時代劇の(広い意味合いでの)まんが作品はいろいろあった。白土三平とか平田弘史とか。あとはさいとうプロも鬼平をやっている。でもそーゆー大御所のやっていたのは「劇画」だと思うんだよね。こう、なんというか、硬い世界。それが時代劇まんがの主流なんだと思う。でも、それがここ何年かで変わってきた。もっとこう、柔らかい、笑いやユーモアのセンスが表現されるようになってきた。「のぼうの城」のコミカライズを花咲アキラがっていうのも、その流れなんだと思う(賛否はあるし、私はミスマッチだと思うけどね)。んで、剣客商売は大島やすいちさんがまんがにしている。帯には「時代劇画の名手」と書かれているし、絵も一見劇画調。でも、これは「まんが」だな、と思わせるのは登場人物の表情の豊かさだ。おはるの愛らしさや、又六の朴訥とした感じ、そして小兵衛のお茶目な所が、原作の魅力でもあった。そこがさ、こう、いい感じに絵になってるんだ。
この感じ! 硬すぎるとこの感じがでない。でも、柔らかすぎても、剣客商売にはならない(剣劇シーンは正統派劇画調です)。そのあたりの硬軟のバランスがいい。もうなんか、まんが好きで剣客商売のファンである身にはたまらないご馳走だ。すんばらしい!
ということで、今後もリイドと大島やすいちさんにはがんばっていただきたいなと。1巻と2巻を、フツウに一般書店で買えるようにしてください。お願いします!
- 作者: 大島やすいち,池波正太郎
- 出版社/メーカー: リイド社
- 発売日: 2009/06/26
- メディア: コミック
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