アルボレダ カルメネール 2007

前も飲んだことがあるアルボレダのカルメネール。実は昨日開けてちょっとだけ飲んでいた。昨日の印象はとにかく濃くて硬い。フルーツではない、まるでインクでも飲んでいるような濃厚さだった。バルバレスコの残りも飲んだので、翌日味わうことにして、詮をしておいて置いた。

で、今日の印象。

温度が昨日よりも上がったからか、一日置いて開いたからか、タンニンはとても滑らか。昨日は口に入れた初手からガツッとあたりが強かったけど、柔和な印象に変わった。タンニンが穏やかになったので、酸の印象が強くなっている。赤い果実、という表現に近いと思う。

でも鼻に抜ける香りには、インクみたいなちょっと硬質な香りも混じる。香りは、グラスからは立ち上って来ない。ノドの奥から立ち上ってくるのを楽しむ。

色についてはもういわずもがなですが、透明感ゼロmg。グラスの際に見えるのはキレイな赤紫のグラデーションだ。

グラスからも香りが上がってきた。いちじくやプルーンのドライフルーツみたいな濃くて控えめな感じ。華やかな感じはない。多くを語らない、寡黙な紫色だ。

飲み始めてから3時間。グラスからは甘い匂いが立ち上ってくるようになった。口に残る後味は甘さとタンニンの複雑な渋みと苦味。チョコレートに例えられる味わいだと思う。コレぐらいになると、いつも知っているカルメネールの顔立ちだ。柔和で包容力のある、あたたかな甘み。ワインはこーゆー時間による変化があるから難しい。でも、そこが面白みでもあるんだよなー。