のらみみ まんがとアニメの涙の表現

最近延々とのらみみくんにハマっている。まんがを原作にアニメも作られているけど、原作を下敷きに作られた回は、すごく忠実に原作まんがの雰囲気が再現されているし、アニメオリジナルの回も原作の雰囲気を壊さないように丁寧に作られている(一部例外あり)。

でも、まんがとアニメ、二つの手法で表現された同じ回を観てうーんと思ったところがあったので、ちょっと書いておこう。

気になったのは「のらみみ入門」。まんがは3巻、アニメは第1期の最終話だった「いい話」だ。ここの一番の見せ場はのらみみくんの涙なんだけど、アニメの動きを見て、すごく違和感を覚えたんだよね。大げさというか。

止め絵でみるとそんなにヘンな感じはしないんだけど、この涙がほとばしり出るように動いている。これが動くとなんとも言えずヘンな感じがするんだこれが。でも、これはとても「原作に忠実」な表現になっている。

これが原作まんがの絵。アングルまで同じ。涙の感じもよく似ている。でも、アニメとして動かしたとき、妙なことになってしまった。「妙なことに見えるぐらいの号泣だったんだ!」という解釈もあるけど、やっぱりその理屈では納得できない。ここから得られる教訓は、まんがにはまんがの、アニメにはアニメの為の表現の仕方があって、なんでも同じにしてもダメなんだってことだと思う。

で、だ。

ここまでだったらこのエントリを起こそうと思わなかった。でも、書きたいなと思ったのは第2期の第1話Bパートを観てしまったから。タイトルは「ちるちるさくら」。アニメオリジナルのお話で、のらみみくんの居候先が大決定するという「ええっ!」という驚きのある回になっている。そこでものらみみくんの涙が表現されているんだけど、湧き出る涙と、アニメらしい動きが表現されていて「ああ、リベンジを果たしたんだな」と思った。


この後、半田君にしがみついてただただ泣きじゃくる姿は「のらみみ入門」と全く同じだ。これは私の妄想だけど、アニメ製作スタッフも、第1期最後のあの涙の表現に違和感を感じていたんだと思う。そして第2期をやるなら、それをきっちり清算してみせて、ファンを納得させてやろうって決意があったんじゃないかな。まあ、妄想にすぎませんがw

でもまあ、私の中ではそーゆー気持ちが感じられた。きっと第2期の最終回はすばらしいものになるんじゃないかな。