陰日向に咲く・出会いのかけら

劇団ひとりの小説を読んでから、DVDを観ました。ほとんどの原作つきの映画化って、映画のほうが不満が多くてゲンナリなんてことになりがちだけどこれは完全に逆。

原作小説の全てを網羅している訳じゃないし、映画独自の解釈も入っている。でも、原作よりもより上品な味わいのものに昇華していると思った。ものすごくウェットな感じの、「いい話」が折り重なりながらラストに向かう。複数の物語が徐々に交錯していく手法は原作小説でも使われていたけど、映画のほうが観やすいし、人生の複雑さを、うまく描いていた感じ。原作小説にはバカっぽい面白さがあって、それはそれで味なんだけど、映画ではソコはあまり取り入れられていない。そこはまあ、残念さもあるけど、それはしょうがないなという気持ちもある。

この差は素人と玄人の差なんだなと思った。もちろん、原作小説の面白さがなければ、映像化の話も無いわけで、一定の面白さがあったことは確かだけどね。劇団ひとりは、この幸運を生かして、また何かを執筆して行って欲しい。面白ければ、応援するのでw

陰日向に咲く (幻冬舎文庫)

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陰日向に咲く 通常版 [DVD]

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キャスティングもいい感じだった。あと、ケツメイシのED曲もよかった。結構ね、おなじぐらいの年代の人たちみたいで、歌詞がいい具合にしみてくる。

悲しみを重ね 寂しさを抱え
孤独の中で 人は生きてく

出会いのかけら (ケツメイシ) 歌詞情報 - goo音楽
ここから始まるフレーズがたまらない。人生奇麗事だけじゃ済まされないのは実体験済みだが、その先に希望がないと、生き続けるのは難しい。そーゆー事が表現された映画にピッタリのナイスな歌詞でよかったです。GJ!

出会いのかけら

出会いのかけら