re:コミュニケーション能力の正体

id:rintaromasudaさんの日記はちょこちょこ見ているんですが、昔の日記にこんなエントリがあった。
コミュニケーション能力の正体 - 二十代は模索のときブログ
で、まあ、コレに関連したコメントも付けたので、ちょっと言及してみようかなと。

社員Aと社員Bが登場するんだけど、これをみて私はどっちかというとAの方が好きではある。わりとAタイプかな、という気もする。私が社員Aの報告に何か付け加えるとするなら、

部長、事象Aが起きました! ピンチです! 対応に資源Cが必要です。 詳細はメールで。

かな。何がしかの所見を加える。事実を丸ごと投げても、ちょっと困るんだよね。ヘタすると「だから?」になっちゃう事もある。

で、一方の社員Bだけども、事象Aの内容と相手によってこれがファインプレイになるケースもあると思う。トラブルが発生していて社内の縦横に展開、すばやく適切な初動をとるには向いているのは社員Aタイプの報告。ズバっと一気に最短距離を走って伝える。
トラブルじゃなくて、これから新しい商談を始めようとしていたり、商談じゃなくても新しい何かを始める為の根回しには逆にAは困るだろう。断然Bの方が向いていると思う。人ってのは悲しいけど、こーゆー、ある意味「調子のいい」人の話を聞いたりするんだよね。内容の良し悪しにかかわらず。その「話を聞いてもらうスキル」としての「コミュニケーション能力」は社員Bの方が、高そうだ。社員Aと社員Bは、前提として、話を聞いてもらおうとする相手の立場がきっと違う。Aはぶっちゃけた進言をしてもOKな上司で、いつでも話す事ができる。Bはお得意先やぶっちゃけるとそれは困るというぐらいの役員格の上司で、いつも話しをすることはできない。Aの話す相手は話を聞く義務を負うけど、Bの話す相手は、別にBの話を聞く必要はない。そーゆー違いによる、違いなのかなと。
ああ、でも「部長」って言ってるなw この社内の社員B−部長ラインであの会話は、まあ、事象Aの内容次第か。いい報告なら社員BでもOKだ。

社員Aと社員Bでそれぞれ向き不向きがあることは書いたけど、もう一つ先に考えを進めてみる。

社員Aはトラブル対応向き、社員Bは商談向き(まあ、便宜上そう呼んじゃう。時間の節約のための思考停止というやつだw)って見ちゃうと、Aはお金が儲からないんだw もちろん発生するかもしれない損害を防ぐ意味では貢献しているんだけど。一方のBはお金を作り出す。防御と攻撃で見たとき、やっぱり攻撃のほうが華やかなんだw もちろん防御のない攻撃は無謀でしかないので、両面必要だと思う。その必要性を、みんながきちんと認める事が、必要なのかなと。特にエライ人に。

あれだ、内閣危機管理室の後藤田五訓を思い出した。

後藤田正晴五訓
一、省益ヲ忘レ、国益ヲ想エ。
一、悪イ、本当ノ事実ヲ報告セヨ。
一、勇気ヲ以ッテ意見具申セヨ。
一、自分ノ仕事デナイトイウ勿レ。
一、決定ガ下ッタラ従イ、命令ハ実行セヨ。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~jetfight/WagaJoushi.htm
これの2番目、3番目の項目が、社員A的資質を求める。ミーハーだけど、危機管理のほうが、カッコイイと私は思うんだw 私自身がどっちかというと社員Aタイプというのは、そーゆー背景があって。まあ、仕事をしていればあっちこっちで何がしかのトラブルが発生して年に何度かはエライ目に会うわけだけど、そーゆー時にアポロ13を思い出す。トラブルに立ち向かうってのは、ものすごくカッコイイんだ。そうだ、これは俺プロジェクトXなんだ! 今いるのはヒューストンの管制室で、俺が判断をミスったら大事故が起こる! 俺はサイ・リーバゴット!!
・・・と、盛り上がりでもしないとやってられませんよというのもまた事実ですが(´・ω・`)

わが上司 後藤田正晴―決断するペシミスト (文春文庫)

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アポロ13 (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第1弾) [DVD]

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蛇足。アポロ13では、ヒューストン管制のサイ・リーバゴットってスタッフが一番かっこいいと思う。彼に匹敵するカッコイイハゲは、ジョン・マクレーンぐらいだろう。あーゆーハゲに、私はなりたい。おしまい。

Apollo EECOM: Journey of a Lifetime (Apogee Books Space Series)

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調べたらサイ様の書いた本が出ていた。誰か翻訳してください;;