太田光の私が総理大臣になったら

http://tv.yahoo.co.jp/bin/search?id=93952318&area=tokyo
今日は「テロとは戦いません」法案がテーマ。ものすごく議論が熱くて面白い。私はこの法案の主旨に同意だなー。

なんというか、「テロとの戦い」の対象を「テロリスト」とするのがヘンなんだ。その「テロリスト」が100万人いるとして、その100万人を殺したら、「テロとの戦い」は終るのか? この問いにブッシュは答える事はできないと思う。真の意味で「テロとの戦い」を完遂するには、「テロリストが生み出される原因」を取り除かないといけないはずだ。
要するに今のこの状況は「テロとの戦い」なんかじゃなく、「テロリスト叩き祭り」をやっていて、その祭りでいろいろウマイ汁を吸おうぜってことでしかないと思う。
あと、法案に反対する人たちを見ていて気持ちが悪いのは「絶対」とか「悪」とかすぐ言うんだよね。物事は相対でしかないし、彼らには暴力に訴えるしかない理由があるということから目をそらしている。こーゆーかたくなな態度は、どこかのカルトとそう大差ない態度にしか見えない。
あと給油活動とからめて「テロと戦わないってのは、給油活動しないのか?」という論理展開もイヤな感じ。給油活動はやればいいんだよ。それがすごく日本的な国際貢献のありかただと思う。太田総理が言いたい「ちがうアピールの仕方があるじゃない」というものを、今の日本でどうやるかを考えれば、紛争地域で食うや食わずなんて人がいっぱいいる所に物資を支援したり、困っている一般市民を助ける活動が一番いいと思う。ムリを承知で極論を言えば、自衛隊解体して、その予算を全部WFPとかUNICEFに回すとかね。*1民主党のトップが給油活動やめてもっと危ないところに自衛隊員送り込めなんて言っているけど、そんなのぜんぜんいい考えだとは思えないな。

ちょっと加筆。番組ラストで視聴者からのコメントを紹介していて、その中のひとつにこんなのがあった。

太田総理の発想は今の平和ボケした日本人そのもの。宗教をはじめとした価値観が違うもの同士争うのは仕方が無い。

この発言こそ、戦争の怖さとか悲惨さを想像できない平和ボケとしか思えないんだけどな。私は戦争で殺されるのも、殺すのもお断りだ。このコメントを寄せた人は、当然自分が戦争で人を殺すし、殺される事も仕方が無いという覚悟があるんだろうか? 華氏911の最後の方で、米国議会の議員に「あなたの息子をぜひイラクの最前線に兵士として送り込んでください。誇り高い愛国者のあなたとあなたの息子さんなら喜んで行きますよね?」とマイケル・ムーアにブチかまされた人は、ただ逃げる事しかできなかった。そんなシーンを思い出しましたよ。

なぜ対立や抗争の原因を見つめて、それを取り除こうという発想にならないのだろう?

*1:テロリストの発生を未然に防ぐ為の活動として、こーゆーのの方が組織化されたテログループを武力で殲滅するよりよほどいいと思う。