うーん

http://blogs.itmedia.co.jp/repedant/2007/06/post_c660.html
受託をやるが故に、自社開発ができないのだ! という話のようだけど、現実に日本のコンピュータ技術者のほとんどは役務で働いているのが、身近な現実としてあると思う。受託でさえハードルが高すぎて手を出せない会社がいっぱいある中で、自社開発云々というのは、どこか遠い天国の話のように聞こえる。

重層下請け構造の中では、顧客の声は歪曲され、決めたはずの仕様は一方的に変更され、予定通りの開発すらままならない。

これはその通りだと思うけど、その重層下請けがすべて受託で行われているとは思えない。技術の蓄積ができないのは、受託だからできないのではなくて、役務だからできないのが、実際なんじゃないのかな。

ちょっと追記。「技術の蓄積ができない」というのは組織が主語のつもりで書いている。その時の担当者には経験値として技術が蓄積されていくので、それは今のシステムの唯一の救いみたいなもんじゃないか、とは思う。組織は役務ならリスクを取らずに利益を得る事ができるし、いい面が全くないわけじゃない。

実は1ヶ月ぐらい前に、組織の打ち合わせで、開発部隊と担当営業の人が同席しているなかでこんな質問をしたことがある。

役務と一括、どっちが「好き」ですか?

営業、組織長、マネージャといった上役の人たちは躊躇なく「役務」と答えましたよと。それを聞いてつい「一括やらなきゃ、自分のスキルを生かして生産性を上げようなんて意欲あがらないよ!」と言ってしまった自分がちょっと痛かったかなw
まー、そんな現実を踏まえて「自社開発? どこの天国の話?」という感じであるよと。