目標の立て方

仮の目標の立て方を考えてみる。
手元にあるシステムの性能が下のようなものだったとする。

プロフィットファクターR倍数:2(損失1に対して利益2が得られる)
勝率:40%
月間のトレード数:10回

これだと平均すると一ヶ月で6回負けて損失は6。4回勝って利益は8。2が残る計算だ。*1で、資金管理に次のルールを使うものとする。

資産に対して取るリスクの量を最大1%とする。

一回のトレードで取る損失の最大の量を1とすれば、その時資産の量は100(倍)でないといけない。これで一ヶ月の利益が2になる。
具体的な金額を入れると、たとえば一ヶ月2万円儲けたいならリスクにさらすのは1万円。運用する資産は100万円ないといけない。儲けた額を複利で1年回すと毎月2%で12ヶ月・・・ 26万8千円の利益になる。

目標額をアップするには下の選択枝を検討する必要がある。

  • 運用資産の量を増やす(資金管理)
  • 資産に対して取るリスクの量を増やす(資金管理)
  • トレード数を増やす(トレード)
    • トレード日数を短くする
    • 売買シグナルの数を増やす
  • 勝率を上げる(トレード)
  • プロフィットファクターR倍数を上げる(トレード)

個別のトレードの内容をより信頼性と収益性の高いものするのが3点、資金管理で出来る事が2点ある。トレードに関するもののうち、勝率とプロフィットファクターR倍数を上げるのはなかなか難しいし、システムがドローダウンしてしまえば新しい方法を検討する必要がある。資金管理で出来る事のうち、一点目の資産量を増やすのは、増やす事ができるなら(個別のトレードの信頼性が高いなら)それが一番いい。二点目のリスク増は、どこまで高める事ができるかを見極めなければ破産への一本道だ。どこまでのリスクが合理的に許容できる範囲なのか見積もる手法が、オプティマルfだと、思っている・・・ ので本を注文したんだけど。そうじゃなかったら笑うなw

トレードの標準偏差が十分に小さいもので信頼性が高いものであればトレード日数を小さく、トレード回数を多くすることで回転数を上げてパフォーマンスを上げる事もできる。結局ストリズマンの言う信頼性の高い(標準偏差の低い)システムが有利だってことなのかな。

あと、フト思ったのが、ポジションをとる回数が10回だとしたら、予算を10回分に分けて確保して投入したほうがいい。全部順番にトレードが発生すると、最初に負けが連続したとき、回復するのは難しくなる。50%の損失を出した後、元に回復するには100%の利益を出さないといけない。50%ではイーブンにならない(この辺はドクター・タープの本にわかりやすく説明されていた)。これは多分、ポートフォリオというものの考え方も説明できるものなんじゃないかな? そうだよ! これはシステムの信頼性の問題として情報処理試験に出てきたものと同じだ。直列システムは個々の要素の信頼性を乗じていく(1未満ならガンガン減り続ける)しかないが、並列システムの場合には個々の要素の信頼性よりも全体の信頼性は向上する。統計的に信頼できるだけの要素数を集めて並列で運用すれば・・・ つまりはポートフォリオを構築して運用すれば、直列のシステムよりもはるかに堅牢なシステムになるはずだ。
まー、ちゃんと分かるには専門の勉強をもっとしないといけないけれどねw

いずれにしろ、数学が必要だな。もっと勉強しないとイカン。

*1:ん、ちょっと待て。そもそもプロフィットファクターは勝率も織り込んだ最終的な結果を表していたような気がする・・・ あとでまた考え直そう。多分、R倍数というのが勝率を織り込まない場合のプロフィットファクターに近い考えのように思うので、これはR倍数というヤツなのかな? 損失6で利益8ならプロフィットファクターは1.34ってことになる。